まじめなおはなし。

たまにはまじめなおはなし。
(いつもふまじめってわけではないけど。)

先日事務所に実際かかってきた電話。

「(坪単価のえらいお安い)某建設会社で新築したばかりなのですが
いくらお願いしても外構工事をやってもらえないので
そちらでお願いできませんか?」

お話によると
いくら連絡をしても音信不通のまま。
どうなってるのかわけがわからない。

不安そうな電話の声には
新築した喜びは感じられませんでした。

しばらくして
その建設会社倒産のニュース...

TVでもたびたび放映される、倒産による建設途中の放り投げ...
うわー大変なことが起こっているんだ...と肌で実感。



私には難しいことはわからないけど
同じ業界にいるものとして
被害にあったお施主様たちの絶望、落胆、不安を想像したとき
“恐怖”を感じます。

多くのお施主様は
マイホームに大きな夢をふくらませて
そのために大きなローンを組んで
おそらく生涯でいちばん高額な買い物をしたはず。

大きくふくらんだ夢ははじけとんで
多額の負担だけが残ったとしたら
それは“恐怖”に近いできごと。


そしてその責任の一旦を担った人達はいま
どんな気持ちでいるんだろう。
良心の呵責や
責任の重さに
押しつぶされそうになっているのかはたまた
たかだか仕事、
結局は赤の他人のこと
割り切っているのか。

わからないけど
でも

坪単価28まんえんから!とか
ダイコンやニンジンの大安売りみたいに
家を薄利多売するのって疑問。

いまなら500まんえんびき!とか
スーパーのタイムセールみたいに
家を大安売りするのって疑問。

ご成約の方に300まんえん大サービス!とか
TVショッピングじゃあるまいし
家をカンタンに値引きするのって疑問。


正当な価格があってこそ
正当な家がたつ。
私はそう思うから。



先日たまたま通りかかった倒産した某会社のモデルハウス。
電気の消えた不釣合いに豪華なシャンデリアがいっそう不気味さを増して。
乱雑に放り出された応接ソファにはまだ夢のかけらが落ちているようで。

足早にその場をあとにしたけど
今もその光景が目に焼きついたままです。

自然素材の南欧プロヴァンスハウス・ナチュラルリフォームはマルミハウジング

妻飾り、表札、看板、面格子はオリジナルロートアイアンのココット